めざせリア充!珍道中。

今は非リアな社会人。リア充への道は険しいけれど、毎日精進。日記のようなブログ

上司が退職し私は立派な変態になった

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ごまんといる(@33krgm33)です。

お久しぶりになりますが、書きたいと思いました。というわけで書こうと思います。

 

上司、退職するってよ

私が入社したのが去年の9月。なので約9か月くらいしかご一緒できなかった。

Aさんとしましょうか。Aさんは部署のリーダー。ほとんどの業務を指導して下さいました。美人で、華奢で、色白で。もうそれは愛でても愛でても足りないくらい。私にとっては年下の先輩、と言うやつです。

私は基本的には歳に関しては気にしません。先に入社していれば先輩であり、Aさんは私にとって本当に尊敬できる先輩の一人でした。

 

 

そんなAさんが突然の退職。これは職場の方みんなが言っていた。「意外」の一言に尽きる感じ。全くそんな感じがしなかった。まさかあのAさんがね、という感じ。 

ひと月前までは。 

 そうなんです。ゴールデンウィーク前くらいから、少しづつ業務の振り分けが変わるようになった。傍から見てもサブリーダーさんを育てているのがわかる。なんでだろう、でも確かにもう入社して三年だからなのかな、とか考えていました。

 

私も自分ひとりで出来るようになってもらいたいことがある、と言われて新しい業務に振られることが増えました。

そしてサブリーダーさんの一言「Aさんは来月休みが増えるから……」

  

なんで?

私は疑問に思いました。なんでサブリーダーさんがAさんの休暇計画を知ってるんだろう。その時ふと思ったんですよね。ゴーストが囁いたのです。

「Aさん辞めちゃうの?」って。

 

 

gomantoiru.hatenablog.com

 

案の定予想が当たり、その通りになってしまったのですが。詳しく聞くのは失礼かな、と思い控えましたが転職するとのことでした。

勇気あるなと思いました。羨ましくも思いました。

 

 

退職日当日

 

朝から雨が降っていた。梅雨だから珍しくもないのですが、前日は晴れていたのに。空も悲しんでいるんだな、と陳腐なセリフが浮かぶ中、寒さと緊張に震えながら出社しました。なぜ私が緊張するのか。

 

普段と変わらず一日の業務が進行していく。私は今日で最後か、と何度も思ってしまいました。

正直な話、サブリーダーさんの方が話しやすくて、最近では打ち解けていました。Aさんとはどこか壁があるような、そんな感覚がありました。しかし、尊敬する先輩であり、人として嫌いな部分は見いだせない。

最後まで完璧に自分の仕事を全うするAさん。流石です。そこにシビれるあこが(ry

 

そして終業のチャイムが鳴る。

 

最後のお花を渡している時にあー、こんなに好きだったんだな。と改めて実感。寂しかった。とてつもなく。でも泣くのは違うなと思って、心を遠くに置くことにした。Aさんの日だから。Aさんの感情として、フラットに感じていて欲しかった。

寂しいのは私の勝手。私の感情で邪魔したくない。

 

ただ流石に一人になると泣けました。もう一緒に仕事できないんだな、とか。帰りに雑談することもないんだな、とか。

 

 

人に対して苦手意識が強い。ものすごく臆病なんだと思います。繊細な性格、とでもいうのか。

こう言って嫌われたら、とかこんな自分は好きじゃないかもな、とか誰に対してもその人が望んだ自分でいようとしてしまう。自分の感情をそのままに表現するのが苦手。

 

だから誰に対しても深入りしないように、心の奥底の方にはガードを張ってしまう。これ以上好きになるのはやめよう、とか。嫌われるのが怖いから本気で向き合わないようにしてしまう。

斜に構える癖がまだまだ抜けきれない。

別に何とも思ってないよ、そんな風に言い聞かせていないと簡単に心が折れてしまう。だからこそ、寂しいと思うほどに距離感を縮めていたことに自分でも驚いた。私の変化に、自分自身が一番動揺していた。

 

心がぐらぐらとバランスを欠いていた。そんな中、毎日が、普通の日常が続いていく。

 

急激に忙しくなる

  単純に人が一人減ったのに、一日の作業量は変わらない、いやむしろ増えたので負担が大きい。時間足んない、出荷間に合うか分からない、そんな言葉が口癖のようになり、しばらくなかった残業も増える。

帰って寝てすぐ朝が来て出社。ピャー。頭が可笑しくなりそうだ。

とにかく急激に忙しくなり、疲れたなあと感じることが多くなったのです。


終業間際が精神的に一番キツくて。もう無理だ帰りたい。もう嫌だ。と頭の中を支配している。集中力も切れるし、なにより消えたくなってくる。帰るのさえ面倒で、この場からポッと消えてしまいたいと思うようになる。


なのにも関わらず。「残業できますか?」と言われれば、平気な顔で「大丈夫です」と言ってしまう。あんなにも帰りたいと思っていたのに。風呂入って寝る。それしか望んでいなかったのに。

何なんでしょうね。残業時間の方が集中力が戻ってる感じ。頭がスッキリしてるような、いきなりエンジンがかかる感じ。もう無理だと思ってたのに、しっかり終わらせてる自分はなに。

クソが付くほど真面目か、はたまた唯の意思の弱い負け犬か。

追い込みすぎて、感覚が麻痺する。ランナーズハイ、的な。疲れが吹っ飛んでる感じが自分でも明らかな狂気に思えてならない。


別に誉められるわけでもないんですよ。なんならすごいねーって誉めてくれたら良いのに。すぐ手のひらで踊りますよ。年下の女の子にデレデレ鼻の下伸ばしたいじゃない。
残業代だってそんなに出るわけでもない。まあ一応出るだけ有り難いけれども。

ただ、今の私が欲しいのは時間だ。自由になる時間が欲しい。

 
残業を断らないのには訳がある。ただ、時間が足らなすぎて業務が終わらないから。残業するしかない状態。しないならしないで、次の日の自分から呪われるだけ。正にドラえもんだらけ状態。

 

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うまく分担が出来るようになれば、少しは改善するかもしれない。もう少しの辛抱?

いや、正直変わらないと思います。足りない分を残業時間で補うしかない、そんな感じだから。お盆休みのために、先駆けた受注が増えてるとは言え明らかな人手不足。140円かそこいらのジュースでお茶を濁してんじゃないよ、課長め。

 

異変が起こる


こんだけ忙しいと、やっぱり色々と可笑しくなるらしい。人間というのは。


私がいるのは女だらけの職場。匂いが色々と混ざり合うんですよ。女の子の良い匂い、安心感のある匂い、母親みたいな匂い、シャンプーの匂い。
帰りてえな、と思いながらも手は動いていて。後三十分。ここを乗り切ればなんとか帰れる。そんな時でした。

私以外の三人が、ナイスタイミング的に揃いも揃って移動を開始したのです。元が動けばもちろん後を追って、ふわり、と香りが移動する。

 

事務所に行くためにまずは一人目が席を立つ。シャンプーの香りが私の鼻腔へとダイブ
すると今度は、後ろに座っていたママさんがパソコンを使うために席を立つ。安心感のある母親的香りが間髪得れずに私の鼻腔へとダイブ。最後にうら若き新リーダーが製品を持ち運ぶために席を立つ。ちょっぴり甘めな良い女の香りが私の鼻腔へとダイブ。


立ち込める三者三様の香り。嗅ぎ慣れたはずの香りなのに。

 

次の瞬間。

 

目まぐるしい香りの変化は、私には色のついた流れのように感じられる。三色が混ざるように、上空高くの雲のように、ぶつかり合う。ひしめき合う。そして、ドクンと一度大きな動悸を感じたのちに突然私の呼吸が止まったのである。


訳がわからなかった。溺れるような感覚。今までに体感したことの無い息苦しさ。母親のような安心感、体臭と混ざりあったシャンプー、そして良い女の匂い。全ての香りが粒子となって、私の中に張り付くよう。扇情的な笑みを浮かべた香りという彼女たちが、私を埋め尽くしては振り向き去っていく。待って。死にそう。

 

入れ替わり立ち替わり刺激する幾重もの波に打ちのめされるような感覚だった。


本能がヤバいと叫ぶ。


息を吸っているはずなのに、溺れそう。必死にマスクの下で口を開ける。なんとか酸素を取り込むも、息苦しさに大部分を簡単に吐き出してしまう。

時間にすれば僅か。きっとほんの十数秒。

 


疲労の中で私は、香りに溺れていた。あれは溺れたと言っても過言ではない感覚だった。押し寄せる香りの粒が、私のすべてを重苦しく押さえつけていた。全身が地球の真ん中に落ちていく感覚。重力に絡め取られそうだった。

しかし、その一瞬を抜けたのちに私は、なんとも言えない満足感を得ていた。

放り出される。解放だ。簡単に言えば、快感だった。滑稽にも恍惚を覚えていたのである。すべてから解放された私は、血に飢えたヴァンパイアのような目をしていたかもしれない。どこか違う精神的世界にトリップしていた自覚があった。信じ難いことに。誠に信じ難い。

誰にも秘めたまま何事も無い顔をして、今日という一日を終わろうとしていた。

 




さて。あれから数日が過ぎた今。二度目は経験していない。たったの一度の出来事だった。精神的に揺らいでいたからなのか、体に疲労が蓄積していたからなのか、理由は定かではない。あの感覚を何故感知したのか。本当に解らない。

ただ、私は分かっていた。なにかが開眼してしまったと。

何故ならあの日以降、感覚が鋭敏になる瞬間。そして全てが支配されるような、私の中を押し潰すような不思議な感覚を心のどこかで探して、残業時間を過ごしている自分がいるから。


ああ、私は立派な変態へと変態してしまった。


上司の退職がもたらしたもの。
愛しさ。寂しさ。多忙。変態への変態。

私はまた一つオトナになってしまった。歪んだ大人の仲間入り。本当の私が現実に放たれてしまった。世界にとって価値はあるのか。はたまた何も変わらず回っていくのか。

私はまだまだ変わっていくのか。

 

 

次回へ続く(いや、続かないだろうね)